研究データ
1. 体内の水の変化を測定
ツエンコヴァ・ルミアナ 神戸大学教授 ・ゆの里アクアフォトミクスラボ学術実験
2. シンギング・リン®の⾳響解析
制振⼯学研究会 『振動⾳響解析ワーキンググループ』
3. 高齢者にもリラックス効果があるシンギング・リンの音響
満倉靖恵 慶應義塾⼤学教授、博⼠・電通サイエンスジャム
4. ⼼が穏やかになることを「感性アナライザ」が証明
満倉靖恵 慶應義塾⼤学教授、博⼠・電通サイエンスジャム
5. 3つのお椀型楽器それぞれの特徴
制振⼯学研究会
6. VOICE アナライザーによる周波数測定
7. EAV(Electro Acupuncture according to VoII)による測定 アメリカ版 EAV アキュプロ II
鹿野晃弘先生
8. バイオマーカーによるストレスの定量評価
山梨県立大学大学院松下裕子教授・医学博士
9. シンギング・リン®の音と脳波
日本医科大学 河野貴美子先生の脳波測定
目次
体内の水の変化を測定
ツエンコヴァ・ルミアナ 神戸大学教授 ・ゆの里アクアフォトミクスラボ学術実験
2021年11月、シンギング・リンの音響が水にどのような影響を与えているか、ゆの里アクアフォトミクスラボとの学術実験が行なわれました。体内細胞水の個別実験は12名、グループ実験は35名、さらに流水実験なども行なわれました。
アクアフォトミクスは、2005年より神戸大学農学部大学院の ツェンコヴァ・ルミアナ教授が提唱している新しい科学分野。その手法を用いて体内の水の状態を測ることで、体内で起きていることを知ることができます。
被験者のデータを分析した結果、シンギング・リンの音響効果により、被験者の体内の水は、演奏開始3分後に活性し始め、
5分後に大きく活性することがわかり、被験者全員に似たような動きがみられました。また、シンギング・リンは、純正律で
倍音を奏でる事も再確認しました。
写真1:個別実験風景
写真2:グループ実験風景
シンギング・リン®の⾳響解析
制振⼯学研究会 『振動⾳響解析ワーキンググループ』
2017 年12 ⽉8 ⽇、東京都⽴産業技術研究センターにおいて、制振⼯学研究会・振動⾳響解析ワ ーキンググループによる「シンギング・リンの振動・⾳響解析 その2」の研究発表が⾏われました(発表者は⿊沢良夫准教授/帝京⼤学理⼯学部機械・精密システム⼯学科)。今回は、2017 年 度の同研究会の主な研究内容と、昨年度の発表も合わせてご報告いたします。 制振⼯学研究会技術交流会において帝京⼤学理⼯学部・⿊沢良夫准教授より振動⾳響解析の研究 結果が報告されました。
3 つの⾳がありえないほどきれいな整数⽐を構成する
2017 年度は、シンギング・リンの⾳響特性の「うなり」が⻑く、複数の⾳が発⽣する」要因につ いて、さらに詳細な研究が進められました。 同研究会がシンギング・リンの発する「3つの⾳(4 の⾳、6 の⾳、8 の⾳)」の各固有振動数を 分析し、⽐較した結果、「3つの⾳が整数⽐を構成している」ことが判明しました。 これはかなり画期的なことで、「偶然ではありえないほどきれいな整数⽐」だそうです。 「整数⽐を構成する」とは、3つの⾳同⼠が互いのうねりの周期を打ち消し合わずに、調和した 状態で⻑く共存・持続できる状態になっている、ということを意味します。 同研究会は、なぜシンギング・リンが出す3つの⾳がきれいな整数⽐を構成しているのか、その 要因が形状にあるかどうかを調べるため、コンピュータシミュレーション技術のひとつである 「FEM」という⼿法を使った実験を⾏いました。
実験には、シンギング・リン「⼤地」と同じ直径で、3つの⾳が得られるように設計された、楕 円体、円柱と半球を組み合わせた形状、円柱形状が使われ、3つの⾳がどのようなを⽐率を構成 するかについて調べました。 その結果、どの形状も「整数⽐を構成することはなかった」ということがわかりました。 つまり、3つの⾳が調和した振動を起こすというこの現象は、単に偶然によるものではなく、 「シンギング・リンの独特の形状に加え、素材断⾯の厚みのバランスなど、いくつもの要素が合 わさった結果」であるとし、「シンギング・リンと同じ⾳響を得るには、設計要素が複雑で、計 算だけでの製作は難しい」と考えられるそうです。
今回の発表では他にも、漆塗装前のシンギング・リン素材と塗装済みの同素材を使った⾳響への 影響の⽐較分析が⾏われ、その結果、「漆塗装による⾳響への影響は観測されなかった」ことが 判明しました。つまり、漆を塗ることで、シンギング・リン表⾯を酸化等による劣化から保護す ることの有意性が、今回の研究で科学的にも証明されたことになります。
発⽣⾳による固有の振動数を発⾒
4の⾳・6の⾳・8の⾳が発⽣し、美しい振動が起きていることをシミュレーションして解析し た。それぞれの固有振動数が整数⽐を構成することによって、⻑い周期のうねりをもつ伸びやか な⾳が鳴り続けることが判明。
共鳴現象を科学的に分析
また同研究会は、シンギング・リンの「共鳴現象」(ひとつのシンギング・リンを叩くと離れた場所にあるリンも共鳴する現象)に関してもFEM を使って計算を⾏った結果、「共鳴現象が起こした」と発表しました。
2個のシンギング・リンのうち⼀⽅を鳴らすと別のシンギング・リンも共鳴して振動することが判明した。
⾚⾊:⾳を鳴らした(=振動した)リン
⻘⾊:共鳴で振動したリン
感性アナライザによる高齢者の脳波測定
満倉靖恵 慶應義塾大学教授・電通サイエンスジャム
⾼齢者にもリラックス効果があるシンギング・リンの⾳響
2018 年6 ⽉、「感性アナライザ」を⽤いて、⾼齢者を対象にした脳波測定実験が⾏われました。
今回は60 歳以上の⾼齢者に対し、シンギング・リンの⾳響がどのようにリラックス効果を与えているのかを検証しました。
各被験者のシンギング・リン施術前の60 秒と、施術後の60 秒の平均値変化(23 名分のデータを使⽤)
⾼齢者の施術でも「ストレス度」が減り「沈静度」が上昇
⾼齢者23 名を対象に⾏った本実験の解析の結果、各被験者の平均値変化を⾒ると、23 名のうち83%(19 名)のストレスが低下し、78%(18 名)の沈静が上昇することが分かりました。
2017 年に110 名の⼀般⼈を対象に⾏った実験では、81%のストレスが低下し、79%の沈静が上昇することが確認できました。今回の実験結果からみると、⾼齢者の場合でも、ストレスの低下・沈静上昇と、同じ傾向がありました。このことから、⾼齢者もシンギング・リンの⾳響によってリラックスし、落ち着くことが出来ると考えられます。
⼼が穏やかになることを「感性アナライザ」が証明
満倉靖恵 慶應義塾大学教授・電通サイエンスジャム
脳波を用いてリアルタイムに感情が計測できる世界初の装置を用いて5つの感情(「好き」「興味」「集中」「ストレス」「沈静度」)を解析し、評価結果をビジュアル化した「感性アナライザ」は、慶應義塾⼤学の満倉靖恵教授が電通サイエンスジャムと共同開発しています。
感性アナライザを用いて被験者 110 ⼈にシンギング・リンの施術前後の変化を⽐較しました。
沈静度の平均値は 13.7%上昇(瞑想1ヶ⽉で 5~8%)し、ストレス度の平均値 は 11%減少(最⼤ 40%減少)しました。79%の被験者に沈静度の増幅傾向があり、81%の被験者にストレスの減少傾向がありました。
リンを聴いて⼼穏やかになることが最新の科学で証明されました。
ストレス度が下がった例(110 ⼈中89 ⼈、平均24.1%ダウン)
沈静度が上がった例(110 ⼈中87 ⼈、平均72.3%アップ)
3つのお椀型楽器それぞれの特徴
制振⼯学研究会
うなりが⻑く複数の⾳が発⽣するシンギング・リン
振動関連の研究会である制振⼯学研究会は、2016 年3 ⽉よりワーキンググループを⽴ち上げ、シンギング・リンの特徴的な⾳響の仕組みの分析・解析を⾏っています。
まずは、2016 年度に発表された研究結果を改めてご報告いたします。2016 年度は、シンギング・リンの⾳響・振動特性が、チベタンボウル、クリスタルボウルと⽐較して、どのような違いがあるかの検証が⾏われ、以下のことが判明しました。
チベタンボウル:複数の⾳が同時になる奥深い⾳⾊で、うなり(⾳が周期的に⼤⼩を繰り返すこと)は短い。(⾳が早く消えてしまう)
クリスタルボウル:クリアな単⾳で、うなりが⻑い。(メロディーを奏でやすい)
シンギング・リン:複数の⾳が発⽣するうえ、うなりが⻑い。このことはすなわち、「豊かな⾳⾊が⻑く続く」と換⾔することができる。この実験結果から、シンギング・リンは、これらの⾳響楽器とは、⼀線を画した⾳響特性を持つことが判明したことになる。シンギング・リンがこうした特性をもつ理由として同研究会は、「シンギング・リンのきわめて精巧な形状と合⾦の配合⽐率によるもの」と分析しています。
VOICE アナライザーによる周波数測定
VOICE アナライザーによるシンギング・リンの⾳の周波数測定を⾏いました。特筆すべきは、全ての周波数にわたってまんべんなく⾳が出ているということです。1995年に⽂部省と京都⼤学が合同研究を⾏い、「⾼周波と低周波を豊富に含む⾳楽が、視床下部と脳幹の⾎流量を増⼤させる」という結果を、第4 回神経科学国際⼤会で発表しました。したがって、すべての周波数において⾳が出ているシンギング・リンの⾳は、脳の視床下部と脳幹の⾎流量を増⼤させ、さまざまな効果が期待できます。
EAV(Electro Acupuncture according to VoII)による測定
アメリカ版 EAV アキュプロ II 鹿野晃弘先生
EAV (Electro Acupuncture according to Voll) とは、ドイツの医師フリッツ・ヴェルナー博⼠が構築した理論に基づく測定機器で、経絡に微弱な電流を流し、その電流抵抗値を計ることで、エネルギーが乱れている部位を発⾒するものです。EAV は、ドイツを中⼼に2 万台以上が普及し、医療の現場で活躍しています。
EAV によって、シンギング・リンの効果を測定する「シンギング・リンの⼈体に与える効果についての研究」がなされました。シンギング・リンを被り、約3 分間使⽤した前後での数値を⽐較検討しました。測定値は「50〜65」が健康な状態で、数値が65 以上の場合は機能亢進、50 以下の場合は機能低下の傾向があります。
この検査を⾏った21 名全員、全症例において、50 の数値に近づき、総じて理想の数値に近づいています。また、総合の⻩⾊ゾーンの⾯積がシ検証後に減少しました。これはつまり、シンギング・リンの使⽤によって、経絡バランス、エネルギーバランスが整い、トータルな意味で健康な状態に近づいているということです。これは驚くべき結果です。
本検証実験では、今回のケースすべてに有効性が認められました。今後さらなる症例数を重ね、シンギング・リンの有効性を検証していきます。
バイオマーカーによるストレスの定量評価
山梨県立大学大学院松下裕子教授・医学博士
ストレスにより発散される副腎皮ホルモンの一つであるコルチゾール値を、唾液アミラーゼから測定しました。
ストレスが多い事例ほど、シンギング・リンの音を聞いた後に、コルチゾール値が低下しました。
シンギング・リンは、副交感神経にも影響している可能性が示唆されました。
シンギング・リン®の音と脳波
日本医科大学 河野貴美子先生の脳波測定
シンギング・リンの⾳⾊をうつ伏せになって全⾝で感じているときに、やはり⼀番リラックスして、α 波が⼤きくなる傾向が認められています。リンを聴いているとき、α 波が頭頂から前のほうに寄って来ているのが特徴で、瞑想などと共通する傾向です。⾳の共鳴空間の中に⾝を置くことで、普段働いている⼤脳新⽪質の活動が抑制され、瞑想に近い状況を作り出すものと思われます。